名言帳 「この胸に深々と突き刺さる矢を抜け」

2013.02.10 Sunday | 名言帳

ジャケ買い、という文化がレコード愛好者には根づいています。

本で言うと帯や装丁、と言うよりもタイトルがそれにあたると思います。

それで言うと今作は近年稀に見る良タイトルです。



著者は白石一文、父は直木賞作家の白石一郎。双子の弟は小説家の白石文郎。2010年「ほかならぬ人へ」で直木賞を受賞。初の親子二代での授賞という快挙を成し遂げました。瀧口明の名でデビューし2000年、白石一文名義での「一瞬の光」で再デビューする。本作で第22回(2009年) 山本周五郎賞受賞

出会いは10年前に



「僕のなかの壊れていない部分」を同じくタイトル買いした事です、この作品は当時読んでも今書評を読んでも好みではありませんが、その後再デビュー作の「一瞬の光」「不自由な心」で完全にハマりました。

思えば著者の作品は秀逸なタイトルが多いです、同じく秀逸なタイトルが多い大崎善生とは違い内容は重たいです、読後感がさっぱりした作品が見当たりません、無いわけでは無いですが。今作もですね、主人公が胃ガン、というのっけから重たい感じです。再生めいたものがあるので救いと言えば救いですが。

僕に奇跡は起こるのか? 渾身の書き下ろしスクープを次々と放つ「週刊時代」編集長、カワバタ・タケヒコ、43歳。政権党の実力者であるNの金銭スキャンダル記事を巡って運命の歯車が大きく廻りだした。(上)

胸に刺さる矢とは? 山周賞受賞の渾身作。カワバタは癌に侵されていた。大物政治家Nの追及も、行く手が幾重も阻まれ、恐ろしい罠にはめられてしまう。そんななかカワバタはある運命的な出会いをする。(下)


今作には唐突で突飛で膨大な引用が含まれます、それらが集約し一つの結論に結びつきそうに見えない中で物語が進んでいきます、それは最後まで我慢して読み進めた先にしか見えません。

非常に読み進むのが困難な作品です、久しぶりに読み進めるのが長く感じる作品でした、ですがその先にあるものを掴むことに大きなものがあったと思います。

面白い、つまらない、というものではなく読んでよかった、という作品でしたね。

名言行きましょう。

『でもね、ミオ。僕たちは過去をもっと疑うべきだし、未来になんて目を向ける必要はこれっぽっちもないんだよ。僕たちには今という時間しかなくて、時間が今だけであれば、それはもう時間とは呼べないものだろう。それと同じように人生っていう代物だって本当はどこにもないんだ。-後略』

H.P.F,MALL 三野


名言帳 「虚無への供物」

2012.10.30 Tuesday | 名言帳

日 本 三 大 奇 書

がうちの一つ、鬼才中井英夫による今作は推理小説でありながら推理小説であることを拒否する、反推理小説(アンチ・ミステリ)の傑作としても知られ、今なお多くのミステリファンを時に魅了し、時に煩悶とさせ、時には怒らせることもあります。

僕に関して言えば自身のミステリ経験値の低さをのみ露呈させ、ただただページを捲る事しかできませんでした。

一読では到底理解はおろか把握すら覚束ない体たらくでした。

ですがこの作品の持つ強烈過ぎるものを感じるには充分でした。

中井氏は1922年東京生まれ。東京大学文学部を中退、その後日本短歌社に勤務、その後角川書店に入社、短歌雑誌の編集の傍ら多くの若い才能を見出し育てました。

1974年、『悪夢の骨牌』で第2回泉鏡花文学賞受賞。

実は金字塔的作品でもある今作は前半部分を乱歩賞に応募するが次席にとどまっています。



黒ビロードのカーテンは、ゆるやかに波をうって、少しずつ左右へ開きはじめた。――12月10日に開幕する中井文学。現実と非現実、虚実の間に人間存在の悲劇を紡ぎ出し、翔び立つ凶鳥の黒い影と共に、壁画は残された。塔晶夫の捧げた“失われた美酒 オフランド・オウ・ネアン”、唯一無二の探偵小説『虚無への供物』を――その人々に。


初版の作品紹介は既に意味不明です

戦後の推理小説ベスト3に数えられ、闇の世界にひときわ孤高な光芒を放ち屹立する巨篇ついにその姿を現す!井戸の底に潜む3人の兄弟。薔薇と不動と犯罪の神秘な妖かしに彩られた4つの密室殺人は、魂を震撼させる終章の悲劇の完成とともに。漆黒の翼に読者を乗せ、めくるめく反世界へと飛翔する。


最近のものでもまだつかめません。

三大奇書では最も平易と言われる今作でコレということは後の二つはどうなってしまうのでしょう。

確かに長さとアンチミステリな点が難解さを助長させますが、文章自体は読みやすいです、半世紀前の文章とは思えないですね。

さて、衒学的で耽美な世界への言及はせずに名言に移りましょうか。

『人間との約束――か』

Revelations/三野

名言帳 「子盗り」

2012.10.23 Tuesday | 名言帳

女性の怖さ、というものを思い知らせる作品です。

いや、別に女性が怖いというわけではありませんよ・・・

いや、やっぱりちょっと怖いかもwww

そういう個人的な話は脇に置いていきましょう。



子供に恵まれず追いつめられた夫婦が産院に忍び込み新生児を奪って逃げた。望んでも産めない女、子供を奪われた女、母親に執着する女、3人の女達の情念が交錯する―。サントリーミステリー大賞・読者賞ダブル受賞作。


海月ルイさんは京都府出身ということもあり著作も京都関連のものが多いです。

受賞歴は

1998年:『シガレット・ロマンス』、第5回九州さが大衆文学賞
1998年:『逃げ水の見える日』、第37回オール讀物推理小説新人賞
2002年:『子盗り』、第19回サントリーミステリー大賞読者賞

となっています。

出産という男の僕には決してわからないフィールドの話なので想像を超えた話です。

とにかく女性の視点から物語が展開していくのですが、女性の強さ、というものについて色々考えさせられます。

ミステリー作品ながらトリックなどに関してはそこまで強くありません。

ですが、この作品に見るべきはトリックそのものよりも人間に関する部分と考えられます。

これも一種のイヤミスなのではないでしょうか、強烈な個性を持った女性達が出てきていますが正直ちょっと冷やっとする印象ばかりです。

さて、名言行きましょう。

『ああ、賢』

Revelations/三野

名言帳 「伝説の勇者の伝説1 昼寝王国の野望」

2012.10.16 Tuesday | 名言帳

ここまで有名作品ばかりで攻めてきましたのでそろそろ趣味を全開にさせた作品を一発ご紹介したいと思います。



でんでん現象伝説の勇者の伝説の伝説などある意味色々と話題になっていた作品です。

そういえば2年経ったけど2期(大伝勇伝)まだですか?

さて、今作をご紹介するにあたってはかの有名なラノベ作品に触れないわけにはいかないでしょう



スレイヤーズ(画像はNEXT)

今回は伝勇伝なのでかいつまんで言うと

ライトノベルというジャンルを一般層にまで広げた、いわば「ライトノベルの金字塔」的作品で、部数は全シリーズで2000万部にものぼるという。小説以外にも、漫画・アニメ・テーブルトークRPG・コンピュータRPGなど様々に展開されており、『新世紀エヴァンゲリオン』や『機動戦艦ナデシコ』と並んでメディアミックスビジネスモデルを完成させた、日本アニメビジネスにおいても重要な位置づけを持つ作品である。(wikiより)

僕の読書はスレイヤーズで始まって、僕がオタクになったのもスレイヤーズを観たのがきっかけです。完全にのめりこんだのはナデシコ・エヴァですが、やはり最初にあるのはスレイヤーズなのです。

そう言えば僕のオタクとしての活動が休眠期に入ったのはスレイヤーズ本編が完結したあたりですね、それほどまでに僕にとっては影響力の大きい作品です。エヴァ、スレイヤーズ無くして僕はオタクになっていなかったでしょう。そしてヱヴァが無ければ今僕はオタクではなかったでしょう。

ここで伝勇伝に戻りますが。

今作には昨今のラノベに無い懐古主義ともとれる剣と魔法の世界が展開されるのです。

超無気力人間ライナ、野望を胸に秘めた青年貴族シオン、ちょっと変な美貌の女剣士フェリス。彼ら三人の若者がつむぎだす壮大な戦国絵巻──にはならない、少しシリアスかなり脱力のアンチ・ヒロイック・サーガ登場!


面白いとかというよりも後継的な作品だったのでアニメの視聴は絶対条件でした。

まぁ結局信者アニメ化していたようで色々振るわなかった面もありますが、個人的には小学校時代の水曜18時に戻ったような気分で毎週観ていました。

多分に私情が入っているのは承知の上ですが、そもそも私情だらけの連載なので問題は無いでしょう。

さて、名言行きます。

『王の性格が悪いのはいまにはじまったことじゃない。そして類は友を呼ぶ』

Revelations/三野

名言帳 「ビブリア古書堂の事件手帖 〜栞子さんと奇妙な客人たち〜」

2012.10.10 Wednesday | 名言帳

さて、ラノベで育った僕のような読者や作家がラノベに対して色々な思惑を持っているように出版社も色々と考えています。



その証明が今作ですが、思惑とはちょっと違った方向に進んでいるようです。

ぶく速-『ビブリア古書堂の事件手帖』 ラノベ読みと非ラノベ読みでは感想が真逆

ザクっと要約すると、基本的に好意的に映る作品、「ラノベ読みはラノベ以外で久々に面白い作品読んだ」と「非ラノベ読みはラノベもたまには悪くないもんだな」となっています。

今作はメディアワークス文庫から刊行されていますがメディアワークス文庫はこれまでライトノベルをメインとしてきた同社の娯楽文庫レーベル「電撃文庫」より転換を図り、一般文芸に門戸を広げるというもの。対象となる読者層は、一般文芸読者や、ライトノベルを卒業する人が中心となる。一般的な文庫とは違い、カラーの口絵が1枚挿入されている。

有川浩 - シアター!などが刊行されていることからもやりたい事は伝わってきます。真ん中を目指している、というものですね。

先の2ちゃんまとめの記事に戻ると両論出ているので確かに中間でいるというのには成功しているようです。

が、やはりどちらかにカテゴライズしたいのか、立ち位置が明確ではないようですね。

個人的にはラノベへの立ち返りへの起爆剤になってくれるかもしれないという期待を込めて応援しています。ちなみに今作は僕の感覚では非常にラノベ寄りであると思います。

鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋「ビブリア古書堂」。そこの店主は古本屋のイメージに合わない若くきれいな女性だ。残念なのは、初対面の人間とは口もきけない人見知り。接客業を営む者として心配になる女性だった。だが、古書の知識は並大低ではない。人に対してと真逆に、本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、いわくつきの古書が持ち込まれることも、彼女は古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。これは“古書と秘密”の物語。


速攻で検索しましたがモデルとなる店舗はありません、危うく勢いで北鎌倉に行ってしまうところでした・・・

古書堂が舞台なので洋の東西を問わず様々な古書が登場します、読書というよりも本好きにオススメの作品とも言えます。概要は古書にまつわる謎を解くという安楽椅子探偵ものです、安楽椅子もので日常の謎を扱う作品なので僕の大好きな北森鴻さんに通じるところがあります。

色々書きましたが今回言いたかったのは「栞子さんが可愛いからとりあえず読め」です。

さぁ名言行きましょう。第二話 小山清『落穂拾ひ・聖アンデルセン』(新潮文庫)より

『あの話って願望全開だよな。こんな女いねえよって最初は思ったけど、願望だって分かって書いてる。それがはっきりしてるから、いい話なんだと思う・・・・・・あの本に入ってる他の話を今読んでるけど、どれもそういう感じ』

Revelations/三野

名言帳 「GOSICK-ゴシック-」

2012.10.01 Monday | 名言帳

近年のラノベ-一般小説事情を語るうえで外してはならない人物が個人的には二人います、一人は既に“大人”ラノベ作家としてご紹介している

有川浩

そしてもう一人が今回ご紹介する桜庭一樹です。

二人の共通点は越境者であるということです。

ここでの越境者はラノベでキャリアをスタートさせる→一般小説も手掛ける→一般小説中心にシフトはするもののラノベを捨て去らない存在と思って下さい。二人のラノベに対しての立ち位置は異なりますが、売れっ子作家になった今もラノベ作品を刊行しています。

桜庭一樹さんは一般小説での受賞が目立つのでけっこう有名ですが略歴などを・・・

1999年、「夜空に、満天の星」で第1回ファミ通エンタテインメント大賞(現在はエンターブレインえんため大賞)小説部門佳作入選。 2000年1月、同作を『AD2015隔離都市 ロンリネス・ガーディアン』と改題し刊行。デビュー。2006年刊行の『赤朽葉家の伝説』(東京創元社)で、2007年、第60回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編部門)受賞。同作で第28回吉川英治文学新人賞候補。第137回直木三十五賞候補になる。 2007年刊行の『私の男』(文藝春秋)で、2008年、第138回直木三十五賞受賞。


wikiによると1996年、山田桜丸名義で『アークザラッド』ノベライズにて作家デビューだそうです、個人的に非常に懐かしい作品なので驚きです。

5年ほど前ドキュメンタリーに出ていた際読書家であること(1日1冊以上)、批評などの仕事が増えて読書量に影響するのが鬱陶しいこと、ラノベ作家というレッテルを貼られることに対しての思いなどを見た記憶があります、流石に一般文芸における人気作家になった今色々と変わっていると思われますが、尖った人、というのが僕が当時感じた印象です。

ゴシック文庫.jpg

今回ご紹介する作品は桜庭作品の中ではとっつき易い作品と言えるでしょう。

GOSICK-ゴシック-

時は1924年、第一次世界大戦後のヨーロッパ。ソヴュール王国の貴族の子弟の為の寄宿学校・聖マルグリット学園に在籍する日本からの留学生・久城一弥は、天才的な頭脳を持つ同級生の少女・ヴィクトリカと共に様々な事件に遭遇する。


ゴシックアニメ.jpg

読了後に昨年のアニメ化の存在を知りました・・・orz

伏 鉄砲娘.jpg

個人的に非常に気になる伏 鉄砲娘の捕物帳(原作は伏)の公開も間近ですね。ヱヴァ、まどマギ、伏、傷物語、マクロス、と気になる作品が目白押しです。

少女を描かせたらなかなか右に出るものはいない桜庭さんなので非常に気になります。

さて、名言行きましょう。

『わたしは囚われの姫なのだよ。どうだ、似合わないだろう?』

Revelations/三野

名言帳 「涼宮ハルヒの憂鬱」

2012.09.25 Tuesday | 名言帳

ラノベ集中特集もこう連続するとそれなりに壮観ですね。

今回も非常にラノベらしい作品をご紹介したいと思います。

ハルヒ小説s.jpg

冒頭ヒロインはこうのたまうのです


「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上」

この時点でもうラノベ節全開です。

基本ラノベは著者紹介が不要なケースが多いですね、デビュー作が売れてシリーズ化、枯渇するまでそのシリーズを書き続ける、というスタンスが多いです。

ハルヒアニメs.jpg

今作の著者谷川流さんも涼宮ハルヒシリーズがメインです。今作がアニメ化、漫画化、映画化を果たし売れに売れています。累計1640万部(2011年6月の時点)の売上を記録しています。

エンドレスエイト騒動というとんでもない仕掛けを打ち出したり、非常に攻めている作品ですね。

概要はエキセントリックな女子高校生のヒロイン、涼宮ハルヒが設立した学校非公式クラブSOS団(世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団)のメンバーを中心に展開する、「ビミョーに非日常系学園ストーリー」

今作のヒットの陰にはyoutubeの存在があるとされそれをきっかけに角川グループがYouTube上に公式ページ「角川アニメチャンネル」を設ける事になった作品です。

一部とは言え非常に大きな影響力を持つ作品です、凄まじいですね。

前半部で引用したハルヒの言葉にある通りの内容ですのでなんとなく著者が影響を受けているSF的な要素を持つ作品です、最近のラノベには良くある傾向ですが一巻と一巻以降で色々と変更が加えられる(賞レース用作品な為全力投球である一巻と売れたことによりある程度自分を出し長期スパンでの絵が描けるようになっていく)のですが、流石に安定しています(全巻読み終わってないですが・・・)。

相変わらず本読みさんなら1時間少しあれば読めるので是非チャレンジ下さい。

さて名言行きましょう。

『ふんだ。男なんかどうでもいいわ。恋愛感情なんてのはね、一時の気の迷いよ、精神病の一種なのよ』

ラノベ特集まだ続きます。

Revelations/三野

名言帳 「ソードアート・オンライン〈7〉マザーズ・ロザリオ」

2012.09.18 Tuesday | 名言帳

さて、どんどん行きますよ。しばらく(一か月くらい?)ラノベしか書きません。

SAOアニメ.jpg

今回は現在アニメが大好評放映中、前半部が佳境に入っているこの作品をフィーチャーします。

クリアするまで脱出不可能、ゲームオーバーは本当の“死”を意味する―。謎の次世代※MMO『ソードアート・オンライン(SAO)』の“真実”を知らずにログインした約一万人のユーザーと共に、その苛酷なデスバトルは幕を開けた。SAOに参加した一人である主人公・キリトは、いち早くこのMMOの“真実”を受け入れる。そして、ゲームの舞台となる巨大浮遊城『アインクラッド』で、パーティーを組まないソロプレイヤーとして頭角をあらわしていった。クリア条件である最上階層到達を目指し、熾烈な冒険を単独で続けるキリトだったが、レイピアの名手・女流剣士アスナの強引な誘いによって彼女とコンビを組むことに。その出会いは、キリトに運命とも呼べる契機をもたらし―。個人サイト上で閲覧数650万PVオーバーを記録した伝説の小説が登場。


※MMO=MMORPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game)...「大規模多人数同時参加型オンラインRPG」、端的に言うとFF11やドラクエ10、日本最大級のラグナロクオンラインなどのようなオンラインゲーム(ネットゲーム)を指します。僕はやりだすと直ぐにネトゲ廃人になると想定されるので近寄らないようにしています。

もともとは著者が2002年の電撃ゲーム小説大賞応募用に執筆した長編を、「九里史生」名義で自身のウェブサイトに掲載したオンライン小説です、この連載の気分転換に書かれた『アクセル・ワールド』が2008年に第15回電撃小説大賞の大賞を受賞。その際、本作を読んだ担当編集者の提案により電撃文庫から商業作品として刊行されることになりました。蛇足ですが650万PVというとうちのBLOGだと今のペースで15年以上かかりますね・・・どれだけ凄まじいかおわかりでしょうか?

アクセルワールド.jpg

ちなみにアクセル・ワールドも現在アニメが放映中、今季は完全に著者の川原礫氏の無双状態が巻き起こっています。

どちらで行くか悩んだのですが、個人的に剣と魔法の世界が好きな僕はこちらを推したいと思います。

今作の世界では大手電子機器メーカーが仮想空間への接続機器《ナーヴギア》を開発したことで、世界は遂に完全なるバーチャルリアリティを実現させています。このナーヴギア対応の様々なVR(バーチャルリアリティ)MMORPGがオンライン上のみでなく現実世界にも影響を与えるというのがざっくりした概要です。

今回の作品は強くてニューゲームばりの強さを持ちお約束通り異常にモテる主人公-キリトがサブに回り、ヒロインであるアスナが中心となる作品です。

キリトが巻き込まれた“死銃”(原作5・6巻収録)事件から数週間。妖精アバターによる次世代飛行系VRMMO“アルヴヘイム・オンライン”にて、奇妙な騒動が起こる。新マップ“浮遊城アインクラッド”、その第24層主街区北部に現われる謎のアバターが、自身の持つ“オリジナル・ソードスキル”を賭け、1体1の対戦ですべてを蹴散らし続けているという。“黒の剣士”キリトすらも打ち負かした、“絶剣”と呼ばれるその剣豪アバターにアスナも決闘を挑むのだが、結果、紙一重の差で敗北してしまう。しかし、そのデュエルが終わるやいなや、“絶剣”はアスナを自身のギルドに誘い始めた!?“絶剣”と呼ばれるほどの剣の冴え。そこには、ある秘密が隠されており―。


↑そういえば主人公キリトがキリストと誤植されていて深夜に一人で吹きましたwww

FF検FF后△巴傍磴したかしかけた方ならきっとわかってもらえる作品だと思います。

さて、名言に参りましょう。

『・・・・・・母さん、この世界では、涙は隠せないのよ。泣きたくなった時は、誰も我慢できないの』

まだまだ続きます。

Revelations/三野

名言帳 「とある魔術の禁書目録」

2012.09.11 Tuesday | 名言帳

僕のようにラノベで読書体験をスタートし一般小説を経由しラノベに戻ってくる、という人はどれだけいるでしょうか。

ラノベを食わず嫌いする人はけっこういるものです。

自身の偏食を棚に上げて言うのは何ですが読んでからどうこう言うのはともかく読まないで、というのは残念な気持ちです。

適正というものがあるのでどうしても合わない人もいるでしょうが、一冊くらいは読んでみて欲しい、という事で定期的にこの名言帳でもラノベを取り上げていますが、ここはひとつ集中的にやろうかな、と思いました。

コレはコレ、と思うと時には小説以上に面白いこともあるのです。

基本的に夢を壊さないという作風が多いのでジャ○プ作品のような都合の良さがあります、そして萌えとの親和性の異常な高さからかやたらめったら女の子が出てきて、ハーレム状態の形成が多々見られます。勿論例外も多々あります。

ライトノベル(ラノベ)とは「表紙や挿絵にアニメ調のイラストを多用している若年層向けの小説」という認識でいきましょう、諸説ありますが一番しっくりくるのはコレでした。

主として中高生を対象としているものの、その読者層は30代前後まで拡大しているとされる。

ジャンルとしては恋愛、SF、ファンタジー、ミステリー、ホラーと様々なものを含んでいる。

また、小野不由美、森田季節、紅玉いづき、などライトノベルとそれ以外の小説の両方を出版する作家、乙一、冲方丁、桜庭一樹、有川浩などライトノベル出身で直木賞など権威ある賞を受賞する作家の出現によって、それまでの概念から大きく広がりを見せている。


ラノベ<一般小説という認識が未だに根強いですが、脳の別の部分で楽しむという認識が広がっていくことを期待します。

禁書目録.jpg

さて今回ご紹介する作品は2012年3月時点でシリーズ累計発行部数1,340万部、28巻なので一巻あたりの発行部数は47.9万部です。

わかりやすい指標としては「2012年本屋大賞」を受賞した三浦しをんの「舟を編む」が50万部を突破。

司馬遼太郎の歴史小説「翔ぶが如く」(全10巻)の累計発行部数が1,070万部。

ノルウェイの森(上・下)は1,000万部。

ハリー・ポッターシリーズは2,350万部。

あたりですかね。

ノルウェイの森とハリー・ポッターの別格感はさておき対象読者をある程度絞りながらも本屋大賞受賞作に比肩するというのは恐ろしいことです。

超電磁砲.jpg

スピンオフ作品の「とある科学の超電磁砲」との連動であったり

禁書目録映画.jpg

ラノベ独特の手法としての他メディアとの接点を取る事(メディアミックス)により爆発的に発行部数を伸ばしてきました。

作品の概要は

ありとあらゆるSFやファンタジーを取り入れ、超能力や近未来兵器などオーバーテクノロジー尽くしの科学と、聖書や魔道書などオカルト尽くしの魔術という、相反する設定が混在する世界観を描いたバトルアクション作品。主人公がバトルで困難を打開する展開がメインであり、少年漫画的な作風と評される事が多い。


誰が読んでも面白いかはさておき、全然面白くなければここまでは売れません。

1巻読むのに読書の習慣がある人であれば2時間はかからないので今後ご紹介する作品も含めて未読の方はどれかを手にとっていただきたいです。

さて、名言行きましょう。

『俺、なんだか、あの子にだけは泣いて欲しくないなって思ったんです。そう思えたんですよ。これがどういう感情か分からないし、きっともう思い出す事もできないだろうけど、確かにそう思う事ができたんです』

Revelations/三野

名言帳 「芸術実行犯」

2012.09.05 Wednesday | 名言帳

多読ではありませんが、身近な所に気になるセンスの読み手がいます。

P7250013.JPG

説明不要ですね。

彼のセンスはこの日のBLOGや普段の着こなしでも明らかなように僕とは全く異なっていて、同じ種類の趣味は持っていても方向性が違います。



今作ではARTという共通項でありながらやはり僕には今まで良くわかっていなかったアーティストの著作でした。

Chim↑Pom

Chim↑Pom(チン↑ポム)は、2005年8月、東京で結成されたアーティスト集団。メンバーはエリイ、卯城竜太、林靖高、水野俊紀、岡田将孝、稲岡求の6人編成。

原爆ドーム上空に飛行機雲で「ピカッ」の文字を描いた作品や、事故直後の福島第一原発敷地内に放射能マークの国旗を掲出するなど、様々なリアリティやタブーに迫る社会に向けたメッセージ性の強い作品を発表。また、2011年4月には岡本太郎の巨大壁画に原発の絵を付け足して大きな話題となった。


今作ではChim↑Pom自らがこれまでの活動を振り返る第一章、新たなアートの動向を掲載した第二章、アートと社会の未来について第三章が綴られています。

非常に浅薄なことにChim↑Pom自体は名前を知っていたものの名前でなんとなく敬遠してしまっていたアーティストでした。

ですが今回著書を通じてイメージが180°回転しました、実際はふざけている、という印象から真剣に世界の事を考えつつも本気でふざけている、という印象になったので120°くらい回転、という印象ですね。

夢中になって読みふけりあっという間に読み終わって、2度目はじっくり読みました。

彼らのようなスタイルのアートはどれだけネットが発達しても現場感が大切だと感じるので開催される個展には絶対に足を運ぼうと思いました。

ちょっといつもと違うスタイルですが今回はこのような本をご紹介しました。

さて、名言いきましょう

『Chim↑Pomは作者ですが、誰よりもハードコアな鑑賞者でした。僕らが考えるアートの理想は、観客のまんまで表現していくことです。だからChim↑Pomは「自称芸術家」で合っている可能性もありますね。』

あ・・・早く返さなきゃ

Revelations/三野


Calendar

   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
<< November 2017 >>

Recent Entries

Categories

Archives

Links

  • 2ndLogo.jpg
  • バナー beruf

Search this site.

Mobile

MobileSite